ウレタン塗膜防水について

ウレタン塗膜防水とは?

ウレタン塗膜防水は、液体状のウレタン樹脂を塗り重ね、防水性のある塗膜を形成する工法です。施工後にゴムのような弾力性を持つ防水層が形成され、建物の動きに追従できるため、屋上・ベランダ・バルコニーなどの防水工事に広く採用されています。

1. ウレタン塗膜防水の特徴

特徴 説明
施工がしやすい(継ぎ目がない防水層を形成) 液状のウレタンを塗るため、継ぎ目がなく均一な防水層ができる。
柔軟性が高い(建物の動きに追従) ゴムのように伸縮するため、下地のひび割れに追従しやすい。
防水層の補修が容易 既存の防水層の上から重ね塗りできるため、部分補修や再施工がしやすい。
軽量で建物に負担をかけにくい シート防水やアスファルト防水に比べ、建物の重量負担が少ない。
施工場所を選ばない 複雑な形状の場所(狭いバルコニー・階段など)にも施工可能。
耐久性は10~12年程度 定期的なメンテナンス(トップコートの塗り替え)が必要。

2. ウレタン塗膜防水の施工方法

(1)密着工法

  • 特徴
    • 下地に直接ウレタン防水材を塗る工法。
    • コストが安く、施工期間が短い
  • 適用場所
    • ベランダ・バルコニー
    • 小規模な屋上や庇(ひさし)

(2)通気緩衝工法(脱気工法)

  • 特徴
    • 下地と防水層の間に「通気緩衝シート」を挟むことで、下地からの水蒸気を逃がし、防水層の膨れを防ぐ。
    • 防水効果が高く、耐久性も向上
  • 適用場所
    • 屋上・広いベランダ
    • 既存の防水層が劣化している場所

3. ウレタン塗膜防水の施工手順

① 下地処理

  • ひび割れや凹凸を補修し、汚れやホコリを取り除く。
  • シーラー(下塗り)を塗布し、ウレタン防水材の密着性を向上。

② 防水材の塗布(1層目)

  • ウレタン防水材を均一に塗り、乾燥させる(約8~24時間)。

③ 防水材の塗布(2層目)

  • 1層目が完全に乾いたら、2回目の塗布を行い、厚みのある防水層を作る。

④ トップコートの塗布

  • 防水層を紫外線や摩耗から守るために、トップコート(仕上げ材)を塗布

4. ウレタン塗膜防水のメリット・デメリット

メリット

複雑な形状の場所でも施工できる(継ぎ目ができない)
伸縮性があり、ひび割れしにくい
軽量で建物への負担が少ない
部分補修や再施工が容易(リフォーム向き)

デメリット

完全に乾燥するまで時間がかかる(約24時間)
施工品質が職人の技術に依存しやすい(均一な塗布が必要)
耐久年数が短め(10~12年ごとにメンテナンスが必要)
紫外線に弱く、定期的なトップコート塗り替えが必須


5. ウレタン塗膜防水 vs. 他の防水工法の比較

工法 耐久性 施工性 コスト 特徴
ウレタン塗膜防水 10~12年 施工しやすい 継ぎ目がなく、補修が容易
FRP防水 12~15年 施工が難しい 硬い塗膜で耐摩耗性が高い
シート防水(塩ビ・ゴム) 15~20年 施工が早い 施工後すぐに使用可能
アスファルト防水 20~30年 施工が大変 屋上や大規模施設向け

6. ウレタン塗膜防水のメンテナンス方法

  • 5年ごとにトップコートを塗り替え
  • 10~12年で防水層を再施工
  • 排水口の清掃を定期的に行う(詰まりを防ぐ)

7. まとめ

ウレタン塗膜防水は、コストと施工性のバランスが良く、屋上・ベランダ・バルコニーに最適!
施工が簡単で、部分補修もできるため、リフォームにも向いている!
定期的なトップコート塗り替えをすれば、耐久性を維持できる!

💡 「防水工事を検討しているけど、どの工法がいい?」
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